大人も子供も夏休み

 

『球場にいるすべてのおじさんは少年である』

 

今日は野球三昧の二日間を書き残す

初日はホーム球場である神宮球場へ、

ここ神宮の杜には贔屓にしている東京ヤクルトスワローズを応燕しに

それでも熱狂的なファンには到底敵わないがホームゲームがあれば週1回のペースで駆けつけている

 

昨今のチョイとおしゃれな球場とは違い屋根のない神宮球場は高気圧を直に浴び、皆が滴る汗を拭いながら、人口密度はまるでスクランブル交差点のど真ん中で

決して爽やかではない香りが一体を覆い尽くしている

喫煙所には30年は通っているであろう諸先輩方が占拠し

漂う昭和感と煙が逢い交わるがどこか暖かいhi-liteである

そう、この劣悪な環境下での野球観戦

だがそれでいい、いやそれがいいのだ

夏には花火が打ち上がり熱帯夜を切り裂く直球が

打者を翻弄する変化球とビールがまたうまい

千両役者の登場にさらに熱を帯びていき

代打の神様が燕を勝利へ導いた日には忘れることのできない1日となる

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一転、2日目は東京ドームへ

サントリードリームマッチ

こちらは往年の大スター達によるチャリティーマッチである

まさしく少年時代にブラウン管の向こう側で躍動していたヒーロー達が空調の整ったこの球場のダイヤモンドを駆けている

なんて快適なんや、、、東京ドームよ

しかし目の前で繰り広げられる、真剣勝負といい意味で緊張感のないゲームは笑いを取りながらも観衆をヒートアップさせていく。

現役時には実現できなかった元チームメイト同士によるマッチアップ、

歴史を辿る再現の数々

もうね、かっこいいの一言ですよ

ほんとヒーローはいくつになってもヒーロー

そんな私も幼い頃、何の根拠もなく自分は特別な存在だと

ヒーローになれるものだと本気で思って過ごしており、、、と、これは長くなりそうなのでまたの機会に

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このように野球観戦が生活の一部と化している私にとって

一時期、世を賑わせていたホームランボールを奪った!!ように見えた?あの出来事。

決して他人事ではない

色々な意見が飛び交っていたが如何だろう?

私はあのおじさんを責める事はできない

 

なぜなら、

定期的に流れるご自身のお座席でご覧下さいと言うガイダンスとボールが飛べば危険を促すアナウンス

そんなもの、そのフットワークで軽くいなして

印籠片手にあたかもこれが目に入らぬかと

遥か彼方からから走り迫って来る少年達が子供の特権を全力で行使してくる。

また、周りの大人達が作るその雰囲気というフィルターを通してさらに威力を発揮していくのだから罪な奴である

 

そんな彼らに世の中の厳しさを、現実を。

そして何より、可愛いという最強の紋所を振りかざすのは今ここでは無い!

と言うことを大人は示すべきではないだろうか

確かに欲しい物を欲しいと口に出すのは大切なことだ

しかしそれを手にする事ができるのは血の滲む努力をした一部の人間とAクラスのお姐さんだけだ。決して少年水戸黄門ではない

 

そう、子供相手にも大人にできることは負かす事、真剣勝負をすること、世界のケイスケ・ホンダも言っていたような

 

ただ、大人げないという声も理解はできる

 

では是非、一度球場を見渡してみてほしい

皆が憧れの背番号を身に纏い

声を張り上げ、一喜一憂しながらも拳を振り上げるその姿を

たしかに、オフィスでは権力をふりかざし年功序列を重じて

どっしりとふんぞり返っていたのかもしれない

んー、1時間前までは老害ですね…

 

そこで皆に問う

今、目の前にいるのはおじさんか?そして私はおじさんなのか?いや、僕は少年だ!

そうとなればこの少年大人がすべき事は真剣勝負一択だろう

控えおろう!

 

それでも、それでもね、いやお主は老公だとそう仰るのであれば

推しの選手以外のホームランボールはあえて譲ることにしよう

それも少しオーバーに

こんな私も猫を被らせたら中々なものよ

色めき立つギャラリーの熱視線を全て掻っ攫う

外野席にも役者はいる

そう、綿密な計算のもと最後においしい物をいただくのが大人の醍醐味

黄門ちゃまよ、周りを味方につけるにはこんな方法もあるんだぜ

これが両切り缶Peace大人の武器だ

 

でも、こんなにも本気で

自分以外の誰かを応援する事ができるんだから

そばにいる人も応援してみない?

夏休みが終わっても、そして球場の外にだって陽が当たればいいなぁとそう思います。

Do you believe me? And do you need me?